
今や、身近に買える食品にはほとんどというほど食品添加物が入っていますよね。
この記事では、食品添加物のことが全く分からない初心者でも分かりやすい基本的な情報と、食品添加物とどう付き合っていくのかを私の意見を交えながら書いていきます。
食品添加物の基本知識
食品添加物とは何か
食品添加物は、食品に添加される化学物質や成分のことです。
食品はそれ自体をそのまま食べられるものですが、食品添加物はそのまま食べることはありません。
食品添加物の役割と目的は?
食品添加物にはさまざまな役割や目的があります。例えば、酸化防止剤は食品の酸化を防ぎ、防腐剤は食品の腐敗を防ぐ役割を持ちます。また、着色料は食品の見た目を改善し、甘味料は食品の甘さを補強するために使用されます。
食品添加物の分類
食品添加物は大きく4種類あり、主に化学合成された「指定添加物」、天然由来のクチナシ色素やウコン抽出物などの「既存添加物」、バニラ香料などの「天然香料」があります。
また、「一般飲食物添加物」といって、一般に食品として食べられているものでも、食品添加物と同じような働きを期待して食品の製造などに使用する場合は添加物に該当します。
たとえばブルーベリー果汁を着色の目的で使用する場合、食品添加物として扱われます。
食品添加物の表示ルール
原材料と明確に区別し、重量の多い順に記載する
◆原材料と添加物を記号「/」で区分して表示
原材料名 | いちご、砂糖 / ゲル化剤(ペクチン)、酸化防止剤(ビタミンC) |
◆原材料と添加物を改行して表示
原材料名 | 豚ばら肉、砂糖、食塩、卵たん白、植物性たん白、香辛料 リン酸塩(Na)、酸味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硫酸Na)、 コチニール色素 |
◆原材料と添加物を別欄に表示
原材料名 | 豚ばら肉、砂糖、食塩、卵たん白、植物性たん白、香辛料 |
リン酸塩(Na)、酸味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硫酸Na)、 コチニール色素 |
品名(名称又は別名)、簡略名又は類別名表示
添加物は、原則として物質名を表示しますが、添加物の化学名では馴染みがなく、逆に分かり難くなることもあるので、指定添加物・既存添加物・一般飲食物添加物は、物質名ではなく、添加物の品名(名称、別名)、簡略名及び類別名のいずれかを表示することができるとされています。また、同種の機能の添加物を併用した場合、簡略化した表示を用いることができます。
品 名 | 別 名 | 簡略名又は類別名 |
L-アスコルビン酸 | ビタミンC | アスコルビン酸、V.C |
カカオ色素 | ココア色素 | カカオ、フラボノイド、フラボノイド色素 |
用途名を表示
下記8種類の添加物は、消費者の選択に役立つ情報として、その用途名を併せて表示します。
①甘味料、②着色料、③保存料、④増粘剤・安定剤・ゲル化剤・糊料、⑤酸化防止剤、⑥発色剤、⑦漂白剤、⑧防カビ剤、防バイ剤
用途名 | 表示例 |
甘味料 | 甘味料(アスパルテーム・L‐フェニルアラニン化合物) |
一括名表示
規定された一括名の定義(目的)及び添加物の範囲に該当する場合に限り、物質名を表示する代わりに一括名表示をすることができます。
表示が免除される場合
添加物表示が免除される場合もあります。
①栄養強化の目的で使用されるもの(特別用途食品及び機能性表示食品を除く。)
②加工助剤
- 当該食品の完成前に除去されるもの
(例)油脂製造時の抽出溶剤であるヘキサン - 当該食品の原材料に起因してその食品中に通常含まれる成分と同じ成分に変えられ、かつ、その成分の量を明らかに増加させるものではないもの
(例)ビールの原料水の水質を調整するための炭酸カルシウム - 当該食品中に含まれる量が少なく、かつ、その成分による影響を当該食品に及ぼさないもの
(例)豆腐の製造工程中において、大豆汁の消泡の目的で添加するシリコーン樹脂
③キャリーオーバー
- 食品の原材料の製造又は加工の過程において使用されるもの
- 当該食品の製造又は加工の過程において使用されないもの
- 当該食品中には、当該添加物が効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないもの
(例)
- ビール製造の際に使用されるスターチやホップ中の二酸化硫黄
- 揚げパンやドーナッツの製造に使用する揚げ油に含まれていた消泡剤としてのシリコーン樹脂
- シュークリームの原料配合中、少量使用されているマーガリンに含まれていた乳化剤
食品添加物の影響
公表されている食品添加物の安全基準は
食品添加物の安全性評価は、リスク評価機関である食品安全委員会が行います(食品健康影響評価)。具体的には、動物を用いた毒性試験結果等の科学的なデータに基づき、各食品添加物ごとに、健康への悪影響がないとされる「一日摂取許容量」(ADI)が設定されます。
この結果を受けて、厚生労働省で食品ごとの使用量、使用の基準などを設定しています。
その一方でどんなリスクがあると言われているのか(一部添加物について)
1:亜硝酸塩(ナトリウム)
リスク:
発ガン性、うつ症状、頭痛、記憶障害など
使用される食品例:
・食肉加工品(ハム、ウインナー、ベーコン、サラミなど)
・魚肉ソーセージ、イクラ、タラコ(明太子も)
・パック野菜
使用目的:
発色剤(食品の黒ずみを防ぎ、ピンク色に保つ)
2:合成甘味料(アスパルテーム、アセスルファムK)
アスパルテーム
発ガン性、内臓異常、失明・視力低下、精子減少、
パーキンソン症発症、うつ症状など
アセスルファムK
発ガン性、肝疾患、肝臓・腎臓への悪影響、うつ症状、
記憶力低下、だるさ、頭痛など
使用される食品例:
・ダイエットや健康志向の飲み物や菓子類
・ノンカロリー食品
(ダイエット飲料、健康飲料、ゼリー、コーヒー)
・ノンアルコールドリンク
・ガム、アメ、アイス
使用目的:
甘味料
3:タール色素(合成着色料)
考えられるリスク:
不妊症、胎児に悪影響、発ガン
使用される食品例:
・菓子類(アメ、ゼリー、和菓子、菓子パン)
・アイス類・かき氷
・飲料類、洋酒、清涼飲料水、
・漬け物、福神づけ、つくだ煮、紅しょうが
・ソーセージ、うに、たらこ、かまぼこ、たこ、ハム
・ジャム
・医薬品
使用目的:
食品の着色
4:安息香酸Na
考えられるリスク:
発ガン性、神経障害、変異原性(細胞の突然変異)、
めまい、食欲不振、ビタミンCと反応し白血病を起こす物質になる
使用される食品例:
・清涼飲料水、栄養ドリンク、エナジードリンク、清涼飲料、
水炭酸飲料、シロップ、果実ペースト、果汁
・ニセモノ醤油や酢
・キャビア、マーガリン
使用目的:
保存料(細菌やカビの増殖を抑えて腐敗を防ぐ)
5:ソルビン酸、ソルビン酸K(カリウム)
考えられるリスク:
発ガン、免疫障害、成長不順、腎臓肥大
亜硝酸ナトリウムと一緒にとると
発ガン性のリスクが高まる疑いもあり
使用される食品例:
・クリーム類
・コンビニ弁当各種
・ソーセージ、ハム、チーズ、かまぼこ、ちくわ、
はんぺん、イカの燻製、キャビア、さきいか
・漬け物、佃煮
・あんこ類、煮豆
・清涼飲料水、ワイン
・ジャム、シロップ
使用目的:
保存料(細菌やカビの増殖を抑えて腐敗を防ぐ)
6:防カビ剤
考えられるリスク:
発ガン性、胎児の先天性障害、遺伝子損傷性、
変異原性、染色体異常
使用される食品例:
グレープフルーツ、レモン、オレンジ、バナナ等、
海外から船で輸送されてくる輸入柑橘類・果物
使用目的:
防カビ剤(輸入柑橘類・果物など)
7:グルタミン酸ナトリウム(アミノ酸等)
考えられるリスク:
アルツハイマー、パーキンソン病、知能障害、うつ病、めまい、注意欠陥、
多動性障害、不眠症の原因になる
使用される食品例:
・だし用パウダー
・加工食品全般(漬物、インスタントラーメン、かまぼこ、
ソーセージ、ポテトチップス、せんべいなど)
・調味料全般
原材料名に「調味料(アミノ酸等)」と記載されます
使用目的:
うまみ成分
全国民安全なのか、安全ではないのか
厚生省は「1日摂取許容量を一生涯毎日摂取しても健康への悪影響は無いと推測される」と公表していても、個人により体質も健康状態も摂取量も違います。人によって一生涯摂取しても健康に過ごせる人もいれば健康に悪影響が出る人もいるということです。
最後に
身体に影響が出てからでないと、自分は摂取しても問題ない、問題あるって分からないですよね。命に関わることもあります。後で後悔しても遅い!
しかし、この添加物大国の日本で完璧に添加物を避けることは難しい人が多いでしょう。全て無添加食品を探すのは大変ですし、お金もかかります。付き合いや仕事で避けられない場合もありますよね。
この記事で食品添加物の見方や表示が全てではないということがお分かりいただけたかと思います。
完璧には避けられなくても、できるだけ、週末だけ、お菓子だけは、と自分にできる範囲で選択していけたらいいですね。
無添加食品を選ぶことは、こだわって作ってくれている製造者への応援にもなりますし、自分を大事にしてあげている気持ちにもなりませんか?ちょっと添加物を摂ることをやめて見ると、もしかしたら今悩んでいる不調が完全することもあるかもしれません。
コメント